2000 年 32 巻 Supplement1 号 p. 64-69
【目的】T wave alternans(TWA)は心室性不整脈,突然死の予測にその有用性が指摘されているが再現性に関する報告は少ない.
【方法】対象は心房ペーシングによるTWA検査を施行した連続35例(男:女=18:17,62±14歳).ペーシングレートを70ppmより開始し,120ppmまで10心拍ずつ増加させ,CAMBRIDGE HEART社製CH2000を用いて解析した.同検査を連続2回施行し,Alternans Voltage(Valt)を比較した.VM,X,Y,Z,V4誘導でValtが1.9μV以上かつRatioが3以上の期間が1分間以上出現した場合をTWA陽性とした.
【結果】TWA陽性→陽性:8例,陰性→陰性:23例,陽性→判定不能:1例,陰性→陽性:1例,判定不能2例,TWA判定再現率は97%(31/32)であった.
【総括】TWA判定の再現性は97%と良好であった.