心臓
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第4回 体表心臓微小電位研究会 心筋梗塞例に検出される心室遅延電位の再現性に関する検討
山下 一弘安部 良治西田 隆寛宇井 克人出川 敏行池田 隆徳杉 薫矢吹 壮山口 徹
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1994 年 26 巻 Supplement6 号 p. 22-29

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抄録

目的:心筋梗塞例における心室遅延電位(LP)の短期および長期の再現性を検討した.
対象:急性心筋梗塞のため東邦大学大橋病院に入院した89例(男性72例,女性17例:前壁59例,下壁30例).
方法:心筋梗塞発癒後7-10日,14-21日,3カ月後の計3回同一症例に対して加算平均心電図を記録した.f-QRS,D40,V40の3指標を測定し,f-QRSが130msより延長またはV40が15μV未満をLP陽性と定義した.
結果:急性期から慢性期にかけてのLPの変化は,陽転4例(4%),陰転4例(4%)であり81例(92%)は不変であった.f-QRS,D40,V40は3項目とも,1,2,3回目の間で良好な相関があった.
結語:心筋梗塞例におけるLPの再現性は,短期および長期で良好であった.

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