日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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経鼻及び経肛門イレウス管の同時挿入により上行結腸ステント留置が容易となった大腸癌の1例
笹田 雄三菊山 正隆春木 麻衣子村上 晴彦小出 茂樹芳澤 社萱原 隆久
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2004 年 46 巻 12 号 p. 2561-2566

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抄録

 74歳女性.上行結腸癌による腸閉塞のため入院した.腸閉塞は経肛門イレウス管で速やかに解除できた.腫瘍は広範な肝転移を伴い,治癒切除は困難と判断し,上行結腸癌による狭窄に対してステント留置を行うこととした.経肛門イレウス管は留置したままとし,経鼻イレウス管を狭窄部まで挿人した.経鼻イレウス管から経肛門イレウス管の中を肛門までガイドワイヤーを通し,経肛門イレウス管抜去後,ガイドワイヤーに沿わせて経肛門で上行結腸癌による狭窄部にステントを留置した.鼻から肛門までガイドワイヤーを通すことにより比較的容易に行えた症例を経験したので報告する,

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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