日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
大量の香辛料摂取2日後に発症した食道粘膜下血腫の1例
籔 道弘桐山 和男谷口 雅厚岩尾 憲人姫野 誠一
著者情報
キーワード: 食道粘膜下血腫, 香辛料
ジャーナル フリー

2003 年 45 巻 10 号 p. 2086-2092

詳細
抄録

2日前に大量の唐辛子ソースを飲用した51歳,男性.食事中に激しい口論になった夕食後,上胸部に痛みがあり嘔吐した.痛みは心窩部まで拡がり激痛となり,翌日当院に入院.内視鏡検査で上部食道に潰瘍があり,その肛側端より食道下端部まで続く巨大な粘膜下血腫を認めた.保存的治療により症状は軽快した.粘膜下血腫の破裂後,長い帯状の潰瘍が形成されたが,第21病日には治癒した,発症に香辛料の関与が推定された.

著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top