日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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保存的に治療しえた外傷性食道破裂の1例
中沢 和之有井 研司木下 博之中谷 佳弘紺谷 忠司一瀬 雅夫
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キーワード: 傷性食道破裂, 縦隔気腫
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2003 年 45 巻 1 号 p. 12-16

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抄録

症例は15歳,男性.野球でヘッドスライディングをしたあとに,前胸部痛が出現.飲水をした後に,前胸部がしみる感じもあうた.胸部X線,CT検査で縦隔気腫と診断され,縦隔気腫の原因精査のため,上部消化管内視鏡検査を施行,食道入口部2時と8時の方向に約3cmにわたる裂創を認めた.以上の結果より,外傷性食道破裂に伴う縦隔気腫と診断した.厳重な経過観察ならびに絶食と抗生物質の投与による保存的治療にて軽快したので,文献的考察を加えて報告する.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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