日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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内視鏡的粘膜切除術を行った大腸マラコプラキアの1例
青木 秀俊栗永 篤信池田 康将北添 健一加藤 みどり吉田 智則星島 康男川井 尚臣
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1998 年 40 巻 10 号 p. 1879-1883

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抄録

患者は82歳の男性,大腸癌術後の大腸内視鏡検査で直腸S状結腸移行部に,直径約1cmの黄白色調で円型の扁平隆起性病変を認めた.隆起の辺縁部には無名溝が認められ,表面構造は微細で柔らかく,non lifting sign陰性のため内視鏡的粘膜切除術(EMR)を施行した.病理組織は粘膜固有層を中心に組織球の増殖を主体とした肉芽腫性病変で,一部の組織球内にはvon Kossaと鉄染色陽性の同心円状構造を示す封入体(Michaelis-Gutmann body)を認め,大腸マラコプラキアと診断した.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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