日本消化器内視鏡学会雑誌
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原著
胃粘膜萎縮の有無と内視鏡的胃ランタン沈着様式に関する検討
岩室 雅也 神崎 洋光川野 誠司河原 祥朗田中 健大岡田 裕之
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2020 年 62 巻 6 号 p. 684-690

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抄録

【背景・目的】内視鏡的な胃ランタン沈着様式と胃粘膜萎縮の関係を明らかにする.

【方法】胃ランタン沈着症症例の内視鏡所見を後ろ向きに解析した.

【結果】ヘリコバクター・ピロリ未感染の4症例のうち3例で白色病変を認め,びまん性白色病変が体部後壁と小彎に優位に分布していた.萎縮性胃炎を認める10症例のうち9例で白色病変を認めた.萎縮を伴う領域では前庭部(5例),角部(5例)に白色病変がみられる頻度が高く,環状白色病変と顆粒状白色病変がみられた.また体部の萎縮領域にも3例で白色病変がみられ,内訳は環状1例,顆粒状1例,びまん性1例であった.胃ランタン沈着は,非萎縮粘膜では体部後壁~小彎のびまん性白色病変として捉えられた.萎縮粘膜では,前庭部~角部に環状白色病変または顆粒状白色病変を呈する症例が多かった.

【結論】内視鏡的な胃ランタン沈着様式は萎縮の有無によって異なると考えられた.

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© 2020 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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