日本評価研究
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開発援助における環境社会配慮
渡辺 泰介
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2006 年 6 巻 2 号 p. 19-30

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抄録

環境アセスメントは、開発事業の実施前に、事業のもたらす環境社会面の影響の調査・予測・評価・(必要な場合に) 評価に基づく見直しを行う、という点で、事業の事前評価の性格を持っている。開発途上国における環境アセスメントの問題を考察することにより、事業評価と環境社会配慮の関わりを考える。我が国の政府開発援助における環境社会配慮を、JICA環境社会配慮ガイドラインの基本方針、手続を中心に概観するとともに、他の援助機関における環境社会配慮を紹介する。また、開発途上国における環境アセスメントの問題点に関して、環境アセスメントの法的根拠、戦略的環境アセスメント、環境アセスメント手続、代替案、社会影響、公衆参加などを取り上げて分析する。さらに、今後の課題として、問題点に対する取組みと途上国の環境アセスメント実施能力向上を論じる。

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