有病者歯科医療
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副腎皮質ホルモン剤常用の潰瘍性大腸炎患者に発生した下唇癌の1例
植田 章夫中嶌 哲川上 敏行千野 武廣
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1997 年 5 巻 2 号 p. 126-131

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抄録

今回, 潰瘍性大腸炎のため長期にわたり副腎皮質ホルモン剤を投与されていた潰瘍性大腸炎患者に発生した下唇癌の1症例を経験した。原発巣の制御はなし得たが, 早期に頸部リンパ節転移ならびに遠隔転移が出現し, 死の転機をとった。本症例では副腎皮質ホルモン剤の長期投与が免疫機構に異常をきたし, 転移を含め, その予後に影響をおよぼしたものと考えられた。

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© 日本有病者歯科医療学会
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