動物臨床医学
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ペットショップの子犬における2008年と2013年のジアルジア感染状況の比較
伊藤 直之金井 一享木村 祐哉近澤 征史朗堀 泰智星 史雄
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2015 年 24 巻 1 号 p. 32-34

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抄録

ペットショップの子犬におけるジアルジア感染の経時的変遷を明らかにするため,4カ所のペットショップを対象として,2008年と2013年に調査を実施した。ペットショップで飼育されている子犬(3カ月齢以下)から糞便を採取し,ELISAキット(SNAP Giardia, IDEXX Laboratories, Inc., USA)でジアルジア抗原を検出した。全体のジアルジア抗原検出率は,2008年24.8%(162/654),2013年29.5%(177/600)であり,両群間に有意な差は認められなかった。各ペットショップにおいても,2008年と2013年のジアルジア抗原検出率に,いずれも有意な差は認められなかった。これらのことから,ペットショップの子犬におけるジアルジア感染は,この5年間で減少がみられず,対策の遅れが示唆された。

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