京都大学脳神経外科
1975 年 7 巻 2 号 p. 103-107
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新生児, 乳児で頭囲拡大があり, 脳血管撮影で硬膜下水腫と診断されたときに, 同時に脳腫瘍が存在しないかどうかも検索してみる必要がある. 最近, 我々が経験した4ヵ月男児の硬膜下水腫と視神経グリオーマの合併症例を報告した. 成人の場合においても, 慢性硬膜下血腫と診断されたときに, 頭部外傷の既往歴の有無にかかわらず, ただ単に慢性硬膜下血腫と考えることなく, 脳腫瘍の合併, 頭蓋外腫瘍の脳硬膜への転移の可能性も稀ながら存在するということを念頭におく必要がある.