脳と発達
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学習障害児の実態に関する研究
第4報: 3歳児健診における学習障害リスク児はどんな学童になったか-さらに1年後の状況報告
小枝 達也汐田 まどか竹下 研三
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1997 年 29 巻 2 号 p. 149-154

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抄録

平成元年度から始めた3歳児健診からスクリーニングした学習障害 (LD) リスク児前方視的追跡研究の平成7年度調査結果を報告した.平成6年度調査で健常児と診断した学童群から, 新たにLDを疑うべき学童が出現していた.また, 学業不振に関する主訴の割合が増加していた.学業不振以外に友達関係や家庭生活に関する主訴も多く, LD学童の抱える問題点として重要であることを指摘した.幼児期に不器用が認められた学童では, 神経学的微徴候検査結果も不良であり, 持続する中枢神経障害の関与が示唆された.

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© 日本小児小児神経学会
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