CHEMOTHERAPY
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TA-058療法の臨床的検討-内科領域
安達 正則村山 由美子岡野 玲子河合 美枝子滝塚 久志中野 昌人岡山 謙一奥井 津二勝 正孝青柳 昭雄小泉 雄一東 冬彦
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1984 年 32 巻 Supplement2 号 p. 234-238

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抄録

TA-058は新しく開発された注射用半合成ペニシリン系抗生剤である。本剤の特長は広い抗菌スペクトラムを有し, 高い血中レベルが得られ, しかも半減期が長いということである。このためin vivoにおける強い抗菌活性が期待される。
内科領城における各種感染症23例についてTA-058療法の臨床的有用性を検討した。対象は肺炎10例, 肺膿瘍1例, 腎盂腎炎3例, 膀胱炎5例, 胆嚢炎2例, 肛門周囲膿瘍1例, リンパ節炎1例である。TA-058は1日2~49, 点滴瀞注投与した。有効率は肺炎80%, 肺膿瘍100%, 腎盂腎炎100%, 膀胱炎80%, 胆嚢炎。肛門周囲膿瘍, リンパ節炎は全例有効であった。副作用は認めなかった。
TA-058は安全な薬剤であり臨床有用性のある抗生物質であると思われる。

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© 社団法人日本化学療法学会
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