私どもは1978年および1979年前半に各種臨床材料から分離されたStreptococcus, Staphylococcus, Haemophilus, Salmonella, Escherichia, Klebsiella, Enterobacter, Citrobacter, Serratia, Proteus, Pseudomonas, Flavobacteriun, Achromobacterの各菌種, 計993株を用いてcefoperazone (CPZ, T-1551) の抗菌力を数種セファロスポリン剤の抗菌力と比較した。
1. Streptococcusに対してはCPZの抗菌力はほぼcefazolin (CEZ) と同程度であったが, Staphylococcusに対してはCEZよりも劣った。
2. H. influenneに対しては, CPZは他のセファロスポリン剤と比べて, 著しく強い抗菌力を示した。
3. EnterobacteriaceaeのうちSalnonella, E. coli, C. diversus, P. mirabillsにCPZは強い抗菌力を示したが, 耐性株も認められた。
4. P. aeruginosa, P. putrefaciens, A. xylosoxidansには, CPZは他のセファロスポリン剤と比べて, 著しく強い抗菌力を示した。