デザイン学研究
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洗面ボール形状と人の感性の関係分析によるデザイン支援方法の構築
橋田 規子小暮 真弥子青山 英樹
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2011 年 57 巻 6 号 p. 1-8

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抄録

本研究では,デザイナーが意図したデザインコンセプトを形に表現する際,一般ユーザーの感性に伝わるデザインを選択できるように,(1)一般ユーザーの形状に対する感覚を,感性アンケートによりモデル化し,(2)それらから導いた,各形状要素の感性への影響度を活用して,コンセプトからデザインを具体化するための,デザイン支援方法を提案した.対象としては,商業ビルなどのトイレ空間の洗面ボールについて行った.こうしたパブリック空間の設備は,デザイン決定者が使用者と異なるという点で,デザイン選択に注意が必要である.本研究の成果は,感性アンケートにより,洗面ボールの各形状要素がユーザーの感性に与える影響度合いについて明らかにした.また,デザイン支援方法の提案では,Microsoft Visual C++,OpenGLによって作成したプログラムにより,コンセプト=感性を数値で入力することで,形状を導出できるような手法を構築した.

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© 2011 日本デザイン学会
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