日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第70回研究発表大会
セッションID: 8A-01
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子どもと大人が公共空間で楽しく共存する為のデジタルコンテンツ
描いてとばせ!シェアしてつくる絵画『シェアフレ』
*赤井 愛井上 由佳莉吉岡 史樹
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抄録

少子化、核家族化が進む中で「社会で子育て」の重要性が叫ばれて久しいが、預け先がない、迷惑をかけてしまうのが不安といった理由から、自身の体調不良の際に通院を我慢する母親は非常に多い。このような課題の解決に向け、行政などの育児支援と併せて、社会全体の子どもに対する受容度を高めていくことが重要である。そこで本報では、病院の待合室において親子と周囲の大人が楽しく共存するためのインタラクティブコンテンツ『シェアフレ』を制作した。『シェアフレ』は個人のスマホアプリでイラストを描き、待合室にあるディスプレイ内に表示される砂浜のアニメーションに、そのイラストを“とばす”ことで「砂浜に描かれた絵」にすることができる。「個」=個人のスマホ端末内のイラストと、「全体」=ディスプレイ内の絵が異なること、イラストの表示される位置や大きさ、個数をランダムにすることなどを通して、子どもの好奇心を活かし、“飽きない工夫”をデザインしている。また、子どもの遊びを可視化、共有することで、周囲の大人とも「見る」「一緒に遊ぶ」などの関わりが生まれ、互いの存在を受容しやすくなることを目指している。

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