日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第67回春季研究発表大会
セッションID: I-11
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本を起点としたコミュニケーション研究
*朴 夏林
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キーワード: Communication Design, Book, Connection
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抄録

毎年出版市場の規模は縮小している。出版市場の規模は1999年を頂点に縮小傾向にあり、それに伴い書店も次第に数を減らしている。一方で、全国出版協会・出版科学研究所によると、電子本市場はデバイスの普及や通信速度の向上などの技術発展を背景に2015年1,502億円から2018年2,479億円に成長している。これらの環境変化の動向を受け、出版される書物の数も年々減少している。しかし、日本の大手書店チェーンであるカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下、CCC)は、2011年に東京・代官山にリアル書店を「独自の分類体系(ライフスタイル分類)」を基に様々な提案をしている。このような動きがきっかけになって、有隣堂が展開する日比谷 CENTRAL MARKETや2019年日本橋に開店した台湾の誠品生活などでは、本を通して読者または来店客に様々な体験を提供している。書物に対する需要は減少する一方、本が持つ物体性の価値を再認識する社会の現象から、本を起点としたコミュニケーションを本研究のテーマにした。

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