出版業界の没落に伴い、現在の実体書店産業の発展も変わりなく低迷している。多数の実体店舗は次々閉店しており、独立系の書店はより生存が困難である。独立系書店の存在は読者に多元的文化をシェアする空間を培うためであり、しかしこうした環境下に置いても、元々の特色と性格を保有することができるだろうか。本研究は実体調査や独立系書店の経営者へのインタビューを通して、台湾と日本の独立系書店を考察し、経営理念の伝達、サービス項目と地域性の経営手法を分析し、両國の相違点と類似点をまとめたい。本研究の調査結果に基づく、独立系書店のターゲットグループとして、地域密着型、コミュニティ型と観光型の3種類に分類できる。また、独立系書店の構成要素は、核心的価値、スタイルの作成、目標グループに分けられる。経営理念の伝達性について、台湾は日本より店舗の雰囲気や本の種類を通して、明確的に読者に伝える。地域性の経営手法について、日本は台湾より地域連携性を重視し、共助モデルの構築を成熟すると考える。