本研究では,人間に対して模倣と創造を促すコミュニケーションロボットのインタラクションデザインについて考える.ロボットは物理的な身体を持ち,ネットワークやアーカイブ機構を持っているため,人間の創造活動を支援する為に適したメディアであると考えられる.しかし,ロボットが実世界の文脈情報を的確に読み,能動的に情報支援・創造支援することは非常に困難である.そこで,我々は人間の模倣能力に注目する.模倣は単なるコピーではなく,過去の優れた事例を組み合わせて,新たな創造へと導く行為である.そのため,我々はロボットを社会的なメディアととらえ,人間がロボット独自の行動を模倣するかどうかを検証する予備実験を行った.その結果,人間は非生物であるロボットを無意識的に模倣する能力を持っていることが分かった.