日本静脈経腸栄養学会雑誌
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特集
地域包括ケアシステムにおける在宅栄養管理と薬剤師の役割について
川出 義浩
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2015 年 30 巻 3 号 p. 771-774

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抄録

超高齢社会の到来に備え、2025年を目処に構築される地域包括ケアシステムは、その地域の実情に応じて、高齢者が住み慣れた地域でその能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、住まいを中心に医療、介護、生活支援・介護予防の支援が包括的に確保される体制である。その中で薬剤師は多職種協働の上で、医療のみならず、介護予防・生活支援、介護の環境整備に参画することで、医療と介護の連携促進と質的向上への関与が求められる。特に在宅栄養管理は、健康増進、介護予防から介護、医療の全般に関わるため、地域包括ケアシステムの構築の軸になりうる。そのため、栄養管理に精通した薬剤師が、患者(利用者)本人・家族の選択と心構えに沿った薬物療法の有効性と安全性を担保する役割が期待される。

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© 2015 日本静脈経腸栄養学会
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