日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
小児に特化した病院前外傷診療教育の現状と今後の課題
―ITLS小児コースを通じて―
佐藤 友子境野 高資小田 浩文兼崎 陽太鶴岡 信
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2021 年 24 巻 4 号 p. 562-568

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抄録

背景:小児の初期診療にあたる医療者が学ぶ場は限られ,とくに小児外傷を体系的に学ぶ機会は少ない。目的:小児に特化した病院前外傷診療教育であるInternational Trauma Life Support(ITLS)小児コースにおける現状を評価し,今後の課題について検討する。方法:コース受講後の無記名アンケート調査。対象:2011年5月〜2019年12月に開催され,受講者アンケートを回収できた20コースの受講者442名(回答432名,回収率97.7%)。結果:プログラムの各項目への評価は高く,受講者の満足度が高いことが示唆された。一方,シミュレーション実習における場所の確保,資器材と費用の確保,指導者の育成などの問題があり,今後オンラインやeラーニングの利点を生かした展開を検討する必要がある。

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© 2021 日本臨床救急医学会
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