1997 年 45 巻 4 号 p. 547-553
魚粉の40%を生大豆油粕 (RSBM) , 市販加熱大豆油粕, エクストルーダー処理大豆油粕 (ESBM) , 濃縮大豆タンパク質 (SPC) , 分離大豆タンパク質, 大豆タンパク質ペプチドおよび加熱無脱脂大豆 (FFSB) にそれぞれ代替した飼料を, 平均体重220gのトラフグに飽食給与して43日間飼育し, 各種大豆タンパク質の利用性について検討した。
ESBM, SPCおよびFFSB代替区では, 他区より優れた増重が得られた。飼料効率, タンパク効率および見掛けのタンパク質蓄積率は, ESBM代替区が最も高く, RSBM代替区が最も低かった。全魚体, 肝膵臓の一般成分あるいは血漿成分と飼育成績との間に明らかな関連性はみられなかった。これらの結果から, トラフグ用シングルモイストペレットの魚粉代替タンパク源としてESBMが有効であることが明らかになった。また, FFSBも利用可能であることが示唆された。