日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
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Print ISSN : 2186-9545
特集1
当院における甲状腺癌に対する分子標的薬使用における連携プログラム
岩崎 博幸菅沼 伸康中山 博貴吉田 達也山中 隆司吉田 明
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2015 年 32 巻 3 号 p. 154-158

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抄録

甲状腺癌に対する分子標的薬として2014年6月にソラフェニブ(商品名ネクサバール)が,2015年5月にレンバチニブ(商品名レンビマ)が販売され,臨床での使用が可能となった。当院では,内分泌外科医が,他臓器がんで使用経験がある腫瘍内科医,皮膚科医,放射線治療医らと共に,甲状腺癌の適応症例の選定から,手足症候群,皮疹,高血圧,下痢などの副作用管理をチーム医療で安全に行うよう連携業務を行っている。適応症例の選定,初回投与量,減量,休薬,再開の判断はもとより,電子カルテ上でのマニュアルを共有することで,共通処方(セット登録)で予防と軽症例への対応から皮膚科併診のタイミングを明確にした。さらに,看護師,薬剤師らが中心となって,患者教育と細やかなfollow-up,治療開始前から始める必要なケアや副作用対策の詳細な説明を行っている。

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