日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
使用頻度と標準時間資料の精度の関係
飯島 正樹上森 正勝加藤 満
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1980 年 31 巻 3 号 p. 322-328

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抄録

標準時間資料を作成および改訂するさいに重要なことは, 簡便かつ精度のよいものにすることであり, 本研究はそのための標準時間資料設計の基礎資料を与えている.作業の標準時間を見積もる場合の問題点は, i)精度と簡便性は相反すると考えていること, ii)精度と簡便性の定義が不明確であること, である.本研究では, 精度と簡便性を定義し, ある精度のもとに最小な分割数を求めるために, 一つの変動要因を含む標準作業をとりあげ, その変動要因のとりうる範囲全体について, 連続型作業時間値と離散型作業時間値との差に発生頻度を組み合わせた評価関数を作り, その値を用いて変動要因の時間値をどのような分割方法にしたらよいかを提案した.これらの条件を満足する最もよい方法は, 最適分割法であるが, 計算を簡単にするために, いくつかの近似的分割法をあげ, これらの比較検討を実際例で示した.

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© 1980 公益社団法人 日本経営工学会
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