日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
コンピュータによる組立工程設計
武田 健二
著者情報
ジャーナル フリー

1974 年 25 巻 3 号 p. 233-238

詳細
抄録

組立工程設計のためのプログラムCADAPについて開発にあたっての方法論, アルゴリズム, 適用結果を報告する.最適な組立工程設計をするためには, 作業者の能力をも考慮したライン・バランスの向上をはかると同時に, 定量的には把握が困難な各種の制約条件を満足させることが必要である.そこでCADAPでは, サイクル時間でなく作業者数をも入力できるようにし, しかも作業者の能力も考慮できるようにした.また各種の制約条件を「集中の要求」と「分離の要求」とに大別されたグループによって自由に定義できるようにした.主要なアルゴリズムとして分岐探索法(Backtrack Programming)を用い, 計算時間の短縮と記憶容量の節約をはかった.家電品の組立ラインのライン・バランシングに適用し, 実際の効果としてバランス遅れが6〜10%少なくなることを確かめた.

著者関連情報
© 1974 公益社団法人 日本経営工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top