日本経営工学会論文誌
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ファジィ言語を用いたセル構成に関する基礎研究
中村 将輝太田 宏
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2000 年 51 巻 5 号 p. 484-492

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抄録

従来のグループ・テクノロジィは, 類似性をもった部品および機械のグループを構成する際, 必要となるそれらの特徴をとらえるために, あいまいさのない確実な数値データを必要としてきた.しかし, 部品や機械の特徴は, あいまいで, 複雑であるため, 従来法による分析ではそれらの特徴が類似性に反映されにくかった.このような特徴をとらえる場合, あいまいさのない確実な数値データを必要とする従来法よりも, 自然言語による表現の方が適切であると考えられる.近年, Gillらがこのような問題を解決するためにファジィ言語を用いた部品間の類似度を提案している.しかしながら, かれらは類似度を測った部品に対して, 部品ファミリーの構成.機械の割当て, 構成されたセルの評価および適切なセル形態を求める方法については言及していない.そこで本論文では, Gillらが提案したファジィ言語を用いた部品間の類似度をもとに, さらに機械・部品間の類似度を求め, クラスタリングを行いセルを構成する方法を提案する.併せて, 構成されたセルに対する評価と良解のセル形態を導き出す方法についても言及する.

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© 2000 公益社団法人 日本経営工学会
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