2023 年 66 巻 10 号 p. 734-741
目的:isCGMを用いた糖尿病チームによる保健指導の有用性と自費部門として収益を検討する.背景:生活習慣病の重症化を予防するために,各健康保険組合は“生活習慣病予防事業”として保健指導を行っているが,糖尿病専門施設と連携し,保健指導を提供している保険組合は少ない.我々は,各健康保険組合の保険者を対象にIntermittently scanned CGM(以下:isCGM)を用いた外来プログラムと入院通院プログラムを提供し,その有用性と自費部門での収益を検討した.結果:134名が参加し,糖尿病ありは109名,高血圧症ありは59名,脂質異常症ありは83名であった.プログラム前後で,体重,血圧,HbA1c,LDL-Cは有意に低下した.収益は3年間で,23,110,000円の売り上げであった.結論:isCGMを用いて糖尿病チームによる介入を保健指導で行うことは有用であり,自費部門として病院経営にも貢献できることが期待される.