糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
セッションID: O-2
会議情報

Off Line Discussion -1
治療に困難を極めた症例-2:広範な下肢膿瘍を合併した糖尿病の一例
*石井 英博
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【症例】53歳 女性、会社員。【主訴】左下肢痛、発熱【家族歴】母親および兄弟6人中3人に糖尿病あり。【生活歴】妊娠歴なし。喫煙歴なし。飲酒歴なし。【既往歴】特記事項なし。【現病歴】1993年に検診で糖尿病を指摘されるも放置していた。2001年初めより体重減少(3kg)と食欲不振が出現。6月頃より両下肢の浮腫に気付く。11月初めより、特に誘因なく左大腿部痛と発熱が出現したため、近医受診したところ肺炎を指摘され入院。治療により一旦改善するも、12月中旬より左下肢の腫脹、発赤と発熱が出現し、次第に増悪傾向にあるため12月24日当科を紹介され入院となった。【身体所見】身長157cm、体重45kg(最大体重33歳時65kg)。両眼底に多数の点状出血としみ状出血、硬性白斑と軟性白斑を認める。胸腹部異常なし。左腸骨外側部から大腿・下腿の外側と屈側に高度の腫脹・発赤・圧痛を認める。左下肢全体に中等度の、右下腿に軽度の浮腫を認める。左腓骨神経麻痺を認める。両足部にしびれ感あり。【検査所見】検血:WBC 21600(St 3, Seg 90, Ly 5, Mo 1, Eo 1), RBC 282, Hb 8.8, Ht 26.5, Plt 38.8検尿:蛋白(++)、糖(+++)、ケトン(_-_)血液生化学:T.P. 5.9, Alb 2.5, AST 12, ALT 8, LDH 458, AlP 179, γGTP 18, CPK 13, BUN 21.6, Cr 0.7, Na 132, K 4.4, Cl 92, T. Chol 125, Trig 126, HDL-Chol 25, CRP 18.0, FBS 216, HbA1c 11.0

著者関連情報
© 2005 日本糖尿病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top