Bird Research
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短報
広島県におけるハヤブサの営巣数の変化と営巣環境
山田 一太Itsuta YAMADA
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2023 年 19 巻 p. S23-S26

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抄録

1988年から2023年まで広島県でハヤブサFalco peregrinus の生息調査を実施した.調査期間を前期(2007年まで)と後期(2008年以降)にわけて比較するとハヤブサの営巣数は,本土部では25か所から39か所へと増加しており,特に採石場での繁殖が8か所から23か所へと増加していた.近年人間の採石活動が活発化しており,それに伴うハヤブサの潜在的な営巣地の増加が採石場での営巣数の増加の原因と考えられた.営巣地の継続率は高かったが,人工物で営巣した場合には,継続率が低かった.営巣する場所の方角には明確な傾向は認められなかった.

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