胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
ISSN-L : 0914-0077
原著
胆道病変における超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNA)の有用性
池本 珠莉花田 敬士南 智之岡崎 彰仁
著者情報
キーワード: EUS-FNA, ERCP, 胆道系悪性腫瘍
ジャーナル フリー

2017 年 31 巻 2 号 p. 196-204

詳細
抄録

胆道病変におけるEUS-FNAの有用性を検討した.対象は2007年4月から2015年2月に膵癌以外の胆道系悪性病変が疑われ,EUS-FNAを施行した26例(胆道病変15例,胆管周囲リンパ節腫大11例).胆道病変15例のうち12例はERCPを先行して行い,10例で検体採取が可能であった.ERCP時の病理学的診断の感度は22%,特異度100%,正診率30%であったのに対してEUS-FNAの感度は92.9%,特異度は100%,正診率は93.3%と大幅に改善し,合併症は認めなかった.胆道系病変におけるEUS-FNAは安全であり,ERCP時の病理学的診断の問題点を補完し得る可能性が示唆された.

著者関連情報
© 2017 日本胆道学会
前の記事 次の記事
feedback
Top