頭頸部外科
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原著
副耳下腺腫瘍5手術例の成績
吉野 綾穂中溝 宗永横島 一彦酒主 敦子稲井 俊太原口 美穂子大久保 公裕
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2014 年 24 巻 3 号 p. 317-321

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抄録

副耳下腺腫瘍手術におけるアプローチ方法には,一定の見解が得られていない。今回,5例の自験例の検討を行い,アプローチ方法について考察した。
2010年9月から2013年4月までの2年8か月間に直上切開で手術を行った副耳下腺腫瘍は5例であった。平均年齢55歳,男性3例,女性2例。良性腫瘍3例,悪性腫瘍2例であった。
5例とも充分な術野展開が可能で,末梢側での顔面神経の確認・温存は容易であった。また,筋上皮癌症例では咬筋合併切除を行った際の操作に困難な点はなかった。さらに,術後整容は良好であった。以上の結果は腫瘍直上切開の有用性を示すものであり,敬遠すべき方法でないと思われた。

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© 2014 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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