生産研究
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研究速報
ミャンマー・ヤンゴン市のRC造建物の実態を考慮した地震被害関数の開発
原 菜摘郷右近 英臣目黒 公郎
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2018 年 70 巻 4 号 p. 223-227

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抄録

ミャンマー最大の都市(人口約514 万人)で,同国の経済活動の中心でもあるヤンゴン市はサガイン断層の近傍に位置し,地震リスクの高い地域となっている.ヤンゴンの地震リスク評価として,C.K.Gadagamma(2018)1) が,既存鉄筋コンクリート(RC 造) 建物を対象とした地震被害関数を開発したが,実態に基づいた脆弱性を評価出来ているかという点に疑問があった.そこで本研究では,現地で施工状況のヒアリングや,新設のRC 造建物の鉄筋の強度試験を行い,これらの問題点を踏まえた解析から新しい被害関数の再構築を行うことにより,地震に対する構造物の脆弱性の実態を定量的に解明することを試みた.

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© 2018 東京大学生産技術研究所
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