脳神経外科ジャーナル
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症例報告
舌下神経麻痺を呈した斜台部特発性肥厚性硬膜炎の1例
辛島 聡志亀田 勝治西田 直代石堂 克哉杉田 保雄一ツ松 勤
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2019 年 28 巻 10 号 p. 640-645

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抄録

 肥厚性硬膜炎は頭痛や脳神経症状を呈し, 硬膜の慢性肥厚性炎症を特徴とする疾患である. 腫瘤様の特発性肥厚性硬膜炎の場合, 髄膜腫との鑑別が画像上困難な場合がある. 今回われわれは, 舌下神経麻痺を呈し, 生検術にて確定診断に至った斜台部特発性肥厚性硬膜炎の1例を経験した. MRIでは髄膜腫を想起させる髄外の腫瘤性病変であり, 確定診断のために生検術を必要とした. 特発性肥厚性硬膜炎と髄膜腫では治療方針がまったく異なるため, 生検による正確な診断後に治療すべきであると考えられる.

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© 2019 日本脳神経外科コングレス
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