脳神経外科ジャーナル
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特集 閉塞性血管障害病変の課題と展望
CEAとCASの適応と課題
遠藤 英徳藤村 幹松本 康史遠藤 俊毅佐藤 健一新妻 邦泰井上 敬冨永 悌二
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2018 年 27 巻 7 号 p. 514-521

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抄録

 頚動脈狭窄症に対する外科治療の是非に関して, これまで数多くのランダム化比較試験 (RCT) が行われてきた. 古くは, 内膜剝離術 (CEA) と内科治療を比較したRCT, その後CEAと頚動脈ステント留置術 (CAS) を比較したRCTが行われ, その結果に基づいて治療ガイドラインが作成された. 症候性高度狭窄に対してはCEAもしくはCASの有効性が示されているが, 内科治療が発展した現在においては, 無症候性病変に対する外科治療の有効性検証が課題である. 今後は, 外科治療の危険因子を抽出し, 治療対象を明確化していく必要があるとともに, 術者教育環境を整え, 治療成績の維持・向上に努める必要がある.

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© 2018 日本脳神経外科コングレス
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