静脈学
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原著
波長1470 nmレーザーおよびRadial 2ring Fiberによる大伏在静脈–大腿静脈接合部近傍からの血管内焼灼術の短期成績
伊從 敬二三森 義崇橋本 良一出口 順啓
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2018 年 29 巻 3 号 p. 357-361

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抄録

大伏在静脈(GSV)に対する血管内焼灼術(EVLA)後の大伏在–大腿静脈接合部(SFJ)の開存分枝は静脈瘤再発の原因になり得る.より高位からのEVLAで開存分枝を減らすことが可能か波長1470 nmレーザーとradial 2ring fiberで検討した.対象は2016年7月~2017年6月のGSV瘤78例101肢で,焼灼開始部はSFJの末梢6.6±1.3 mmとした.術後,3~5日(1期),8~11日(2期),1カ月(3期)に超音波で観察した.EHITはclass 1: 15.8%,2: 13.9%,3: 2.0%であった.開存分枝は0~3本で,0本は1期54.5%,2期50.5%,3期42.6%であった.3期のGSV断端長は全肢で7.1±5.8 mm, また,開存分枝0本の群で2.4±4.0 mm,1~3本の群で10.7±4.2 mmで,0本の群で短かった(p<0.001).高位からのEVLAで4割は開存分枝のない短い断端となりSFJでの再発の減少が期待される.

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