2012 年 52 巻 February 号 p. 85-88
要 旨:85歳以上高齢者腹部大動脈瘤手術の成績について2002年以降の21例を検討した。平均年齢87.1歳(85–92),緊急手術10例(47.6%),破裂7例(33.3%),平均最大径68.9 mmであった。手術死亡は5例(23.8%)で,全例破裂で術前ショック症例であった。待機手術の死亡はなかった。手術死亡を含む術後生存率は1年で71.1%,3年で64.0%であった。85歳以上高齢者腹部大動脈瘤手術においても待機手術の成績は良好であり許容されると思われた。