体外循環技術
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胸部大動脈手術に対して行った左心バイパス法の検討
玉城 聡赤地 吏山口 敏明新見 能成鈴木 義隆上田 恵介
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2005 年 32 巻 2 号 p. 186-188

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抄録

【要旨】遠位弓部から胸部下行大動脈の人工血管置換術を行った症例のうち,左心バイパス法を用いた3症例について検討した。左心バイパス回路には,充填ライン側枝に熱交換器と心内血貯血槽,メイン回路に遠心ポンプ,動脈フィルター,循環血液調整ラインを組み込んだ回路を使用した。体外循環は,左上肺静脈左心房流入部より脱血を行い,下行大動脈あるいは大腿動脈より送血した。体外循環開始時の灌流指数は1.0~1.2L/min/m²とした。手術時間,左心バイパス時間,大動脈遮断時間,最低膀胱温,術中出血量,自己血回収出血量について検討した結果,良好な結果が得られた。また,全例無輸血で,術後2~3週で軽快退院したことなどから,左心バイパス法は,遠位弓部から胸部下行大動脈手術の循環補助法として極めて有用であることが示唆された。

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© 日本体外循環技術医学会
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