体外循環技術
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最近の小児心臓手術における治療戦略および術式
森 光晴饗庭 了加藤木 利行四津 良平
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2004 年 31 巻 1 号 p. 1-12

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抄録

【要旨】先天性心疾患に対する心臓外科の歴史は1938年の動脈管結紮術に始まり,20世紀後半になり急速な発展を遂げてきた。小児心臓外科手術における最大の到達目標は先天性心疾患の患者の発育,および長期予後を正常心である一般人にできるだけ近いものにすることである。その目標に対し,これまで多くの著名な心臓外科医が各疾患に対し様々な術式や治療戦略を立てきた。その結果,手術成績および遠隔予後が向上し安全に行われるようになった手術もあれば,未だ治療成績が不良であり様々な手術手技や治療戦略が現在もなお模索されている疾患や術式も数多く存在する。ここでは,今までの試行錯誤の歴史を経て現在行われている先天性心疾患に対する治療戦略および手術法の中から,今もなお様々な手技や治療戦略が改善,工夫されている疾患や手術法のなかから主なものを取り上げ示す。

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© 日本体外循環技術医学会
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