頭頸部腫瘍
Online ISSN : 1883-9878
Print ISSN : 0911-4335
ISSN-L : 0911-4335
Killer 活性よりみた免疫機能について
藤枝 重治久保 富隆鹿野 佳子坂下 勤武岩城 詠子大坪 俊雄斎藤 等星野 孝
著者情報
ジャーナル フリー

1990 年 16 巻 2 号 p. 93-97

詳細
抄録

頭頸部悪性腫瘍60症例および消化器癌27症例に対して, NK活性, LAK活性, OK-AK活性, およびPPD, SU-PS皮内反応を測定した。頭頸部癌において, NK活性, LAK活性, OK-AK活性とも, stage の進行につれて有意に低下した。LAK活性 (患者自己血清を含む系) とPPD皮内反応, OK-AK活性とSu-PS皮内反応とは有意な相関を認めた。消化器癌 stage IV患者の活性分布は頭頸部癌とは異なっていた。
今回の結果より, これら Killer 活性は担癌患者免疫能判定に有用であり, 測定不可能な施設においては皮内反応でも十分指標になりうると考えられた。

著者関連情報
© 日本頭頸部癌学会
前の記事 次の記事
feedback
Top