日本養豚学会誌
Online ISSN : 1881-655X
Print ISSN : 0913-882X
ISSN-L : 0913-882X
豚におけるカルベトシンとオキシトシン投与後の子宮内圧および子宮筋電図の変化
田浦 保穂増山 龍一保田 昌宏宇根 智中間 實徳宇塚 雄次和田 直巳徳力 幹彦
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 29 巻 4 号 p. 205-210

詳細
抄録

Carbetocin および Oxytocin の in vivo での豚の子宮内圧と子宮筋電図に対する作用を比較検討した。体重200~300kgの離乳母豚6頭を用い, 第1日目に Oxytocin 25IU, 第3日目に Carbetocin 0.2mg をそれぞれ筋肉内に注射した。薬剤投与直後からの子宮収縮や子宮筋の活動電位は高くなり, 頻度も増大した。子宮収縮および子宮筋電図に対する薬剤の平均作用時間は, Carbetocin では213.2分, Oxytocin では57.6分であり, Carbetocin は Oxytocin の約3.7倍の持続効果があった。両剤投与による副作用は全例において認められなかったが, 子宮収縮圧は両群ともに一過性の上昇が認められた。子宮筋の放電パターンは1回子宮収縮パターンと同じであり, 子宮の筋電図をモニターすることにより, 子宮収縮を推測することができた。

著者関連情報
© 日本養豚学会
前の記事 次の記事
feedback
Top