2023 年 2 巻 1 号 p. 3-9
【目的】看護・介護・リハビリテーション(以下,リハ)職における腰痛の有無とワーカホリズム(働き方)とリカバリー経験(就業時間以外の過ごし方)の関連を明らかにすることで,職場における新たな腰痛予防に資する知見を得ることを目的とした。【方法】80 名の看護・介護・リハ職を対象に基本情報,勤務状況,腰痛状況,ワーカホリズム,リカバリー経験に関する質問を聴取し,腰痛の有無で調査項目の比較を行った。【結果】非腰痛群と比較して,腰痛群ではワーカホリズムの総得点および下位項目である働き過ぎの得点が有意に高く,リカバリー経験の下位項目である心理的距離の得点が有意に低かった。【結論】看護・介護・リハ職における腰痛の有無とワーカホリズムおよびリカバリー経験の関連が示された。今後はこれらの要因を含めた腰痛予防の検討を行う必要性が示された。