2013 年 53 巻 1 号 p. 19-23
症例1 は 59 歳の男性で 40 歳時に多発性硬化症を発症,51 歳時からインターフェロンβ-1b 治療を開始され,8 年後にネフローゼ症候群を発症した.症例2 は 33 歳の女性で 15 歳時に多発性硬化症を発症,26 歳時からインターフェロンβ-1b 治療を開始され,7 年後にネフローゼ症候群を発症した.両者とも二次性膜性腎症の病理像であり,インターフェロンβ-1b による薬剤性ネフローゼ症候群がうたがわれた.インターフェロンβ-1b 長期治療中にネフローゼ症候群を合併した 2 症例を報告する.