ランドスケープ研究
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登山にみられる目的地や来訪時期の選択に関する研究
小林 昭裕
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1998 年 62 巻 5 号 p. 709-714

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抄録

本研究では, 利用体験に基づき地種区分する際の基礎的知見を得るという視点から, 目的地に対して利用者が占めした意識や行動に焦点をあてた. 大雪山国立公園での事例研究を踏まえ, 目的地や来訪時期に対する利用者の選択判断, 選択判断における目的地や時期毎の違い, 個人属性や利用形態の差による選択判断の違い, 来訪理由が選択判断に及ぼす影響を検討した. その結果, 目的地の選択判断に自然環境や景観が最も重視され, 来訪時期では気象条件が最も重視された. 来訪理由は選択判断に影響した. 目的地や時期が異なると, 選択判断に違いが見られ, 利用体験に基づく地種区分によってゾーニングを図る必要性が示された.

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