ノシバ, コウライシバ芝生の表層土壌のpHを調整することにより, 雑草の発生を制御する可能性について検討した。消石灰, イオウ粉剤を用いてpH調整を図った結果, 少なくとも1年間は土壌pHがほぼ安定的に保たれた。酸性が強くなるに従って, ほとんどの雑草の発生が抑制された。土壌のみのポット試験の結果では, 芝生で雑草が抑制されるpH下でも同様な現象がみられず, 芝生での雑草抑制はpHと芝草による被圧等の相乗効果によるものと考えられた。強度の酸性状態は芝生にも損傷を与えるため, 実用的にはpH5.2-5.3程度に調整するのがよいと思われた。