栄養学雑誌
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慢性腎不全患者の高中性脂肪血症改善に関する研究 (第2報)
低糖質高多価不飽和脂肪酸食による効果
米田 冨子野口 球子城井 美子塚本 雄介大久保 充人丸茂 文昭
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1985 年 43 巻 1 号 p. 35-42

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抄録

慢性腎不全患者の脂質代謝異常は, 高中性脂肪血症と HDL-Chol 値の低下と特徴づけられる。このような脂質代謝異常は, 動脈硬化症進展の1つのリスクファクターとなると同時に, 透析患者の予後を短縮してしまうと思われる。本研究では, 高多価不飽和脂肪酸食の慢性腎不全患者の高脂血症に対する影響を検討した。その結果, 高多価不飽和脂肪酸食の摂取によって, 血清中性脂肪値の明らかな低下がみられた。また, 動脈硬化指数 (Atherogenic index) の上昇, LCAT値の減少などの効果もみられた。

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© 特定非営利活動法人日本栄養改善学会
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