整形外科と災害外科
Online ISSN : 1349-4333
Print ISSN : 0037-1033
ISSN-L : 0037-1033
Crowned Dens Syndromeの小経験
日野 瑛太森口 昇杉谷 勇二井上 博文山田 健治
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 62 巻 4 号 p. 707-709

詳細
抄録

Crowned Dens Syndromeとは,1985年にBouvetらによって報告された,急性の後頸部痛をきたす軸椎歯突起周囲の結晶誘発性関節炎である.今回,我々はCrowned Dens Syndromeの3症例を経験したので報告する.症例は男性1例,女性2例で,いずれも70代で急性発症の頸部回旋時痛で発症した.うち2例はCRPの上昇が見られ,3例とも軸椎歯突起周囲の石灰化像は単純X線像では見出せなかったが,単純CT像で確認することができた.いずれもNSAIDsで数日以内に症状は改善した.高齢者の,急性に発症する強い頸部痛の原因としてCrowned Dens Syndromeを念頭に置く必要がある.

著者関連情報
© 2013 西日本整形・災害外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top