主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
TEAは,文化心理学に依拠した,過程と発生をとらえる質的研究の方法論である。TEAの中心には,文化的・社会的な影響を受けて実現する人間発達や人生径路の,複線性や多様性,潜在性・可能性を時間経過のなかでとらえる「複線径路等至性モデリング(Trajectory Equifinality Modeling:TEM)」がある。すなわち,時間と可能性の幅の2軸でプロセスを描出することを特徴とする。TEMは,等至性(Equifinality)の概念を発達的・文化的事象に関する心理学研究に組み込もうと考えた,文化心理学者であるヤーン・ヴァルシナーの創案にもとづき開発された。対象選定の理論「歴史的構造化ご招待(Historically Structured Inviting:HSI)」と,自己の変容過程を理解・記述するための理論「発生の三層モデル(Three layers Model of Genesis:TLMG)」とあわせて,TEAの理論的体系を構成している。本ワークショップでは,TEMを中心に解説する。応用編とあわせて受講することを,お勧めする。