日本栄養・食糧学会誌
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ヒト好塩基球細胞およびマウスにおける柿の葉抽出物のアレルギー抑制効果
小谷 麻由美藤田 晃人田中 敏郎
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1999 年 52 巻 3 号 p. 147-151

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抄録

柿の葉熱水抽出物による抗アレルギー作用をKU812細胞を用いたヒスタミン遊離抑制作用, マウスPCA反応抑制作用およびマウス接触性皮膚炎に対する抑制作用により評価した。
その結果,
1) KU812細胞を用いたヒスタミン遊離抑制作用では, 柿の葉熱水抽出物に医薬品であるエピネフリンと同様のヒスタミン遊離抑制効果が認められた。
2) マウスPCA反応抑制作用においても, 柿の葉熱水抽出物投与群で有意な耳介浮腫抑制が認められた。
3) マウス接触性皮膚炎に対する抑制作用が感作前後の柿の葉熱水抽出物投与および市販の缶製柿茶の自由摂取によりマウス耳介浮腫の抑制が認められた。
以上のことから, 柿の葉熱水抽出物はI型アレルギーおよびIV型アレルギーの両方に抑制効果があることが認められた。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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