日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
Print ISSN : 0287-3516
ISSN-L : 0287-3516
子供のカルシウム, リン摂取の実態
岡崎 光子広川 いさ子姫野 誠一郎鈴木 継美
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 38 巻 3 号 p. 167-175

詳細
抄録

都市の子供12人, 農村の子供5人が2日間に摂取した全飲食物中のカルシウム, リンの摂取量を実測した。カルシウム対リンの摂取比率 (重量比) は1.6~2.2の範囲であった。ただし, 食事中に含まれるカルシウム, リンの摂取バランスについてみると, 食事中に加工食品が含まれる場合には, その加工食品によりカルシウムとリンのバランスが崩れ, リン過剰になることがありうるが, 食事中に牛乳が含まれる場合には, 牛乳からのカルシウムにより, そのバランスの崩れは抑制されていた。間食によるカルシウム摂取においては, 牛乳に由来する量が最も多かった。間食によるカルシウム対リン比は都市, 農村の子供ともに2.0以下であり, 間食により食事で不足するカルシウムが補われていた。カルシウム対リンの摂取比率 (重量比) は1.6~2.2の範囲であった。ただし, 食事中に含まれるカルシウム, リンの摂取バランスについてみると, 食事中に加工食品が含まれる場合には, その加工食品によりカルシウムとリンのバランスが崩れ, リン過剰になることがありうるが, 食事中に牛乳が含まれる場合には, 牛乳からのカルシウムにより, そのバランスの崩れは抑制されていた。間食によるカルシウム摂取においては, 牛乳に由来する量が最も多かった。間食によるカルシウム対リン比は都市, 農村の子供ともに2.0以下であり, 間食により食事で不足するカルシウムが補われていた。

著者関連情報
© 社団法人日本栄養・食糧学会
前の記事 次の記事
feedback
Top