AUDIOLOGY JAPAN
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Automated ABRを用いた新生児聴覚スクリーニングの検討
森田 訓子更級 則夫山口 暁
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2000 年 43 巻 4 号 p. 273-279

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抄録

平成10年8月から平成11年7月にかけて, 生後2-5日目の新生児948名にAutomated ABRを用いた聴覚スクリーニングを実施した。 refer児は5名 (両側refer 1名, 一側refer 4名) であったが, 耳鼻咽喉科精査の結果, 一側高度難聴2名, 一側中等度難聴3名であった。 またpass児216名に対して, きこえについてのアンケートを実施した結果, 6ヵ月時にアンケート項目の異常を認めたのは7例であったが, 精査の結果全例難聴所見を認めなかった。 今回, 偽陽性例は1例 (1耳), 6ヵ月までのアンケート調査では難聴例はなく, Automated ABRの信頼性は高いと考えられた。 しかし, 保護者の精神的負担に充分対応できる機関の整備が不可欠と考えられた。 また, 聴覚スクリーニング実施時期について, 検査の機種も含め検討する必要があると思われた。

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